BYDは現代・起亜の熱狂的なファンを勝ち取れるか

中国の電気自動車市場をリードするBYDが、韓国市場に参入し、現代自動車や起亜自動車に忠実な韓国の消費者を獲得しようと躍起になっています。価格はわずか3150万ウォン（2万2000ドル）からという、同セグメントの他の車両と比べてより手頃な価格帯で提供されています。

韓国では、コンパクトSUVのAtto 3、セダンのSeal、ミッドサイズSUVのSealionなど、さまざまなモデルを発売しました。これらの車両は、韓国ブランドの競合他社よりも低価格で、Atto 3は注文数でトップを走っています。Atto 3の予約注文は1月16日に開始され、SealとSealionは今年後半に発売される予定です。

韓国では中国製の製品に対する懐疑的な見方があるものの、BYD製品の魅力的な価格設定は、潜在的な顧客の間で大きな関心を集めています。

オンラインフォーラムで話題沸騰
BYD Koreaによると、Atto 3はわずか9日間で1000件の予約注文を受け、購入者のほぼ全員が上位モデルのAtto 3 Plusを選択しています。車両について問い合わせた消費者の多くは、高度な安全機能、快適な設備、バッテリーの信頼性に関心を示しました。

BYDを取り巻く話題は、オンラインコミュニティでさらに盛り上がりを見せています。先週金曜日時点で、韓国最大の検索エンジンであるNaverでBYDについて議論している47の活発なフォーラムがあり、会員数は合計51万人以上にのぼります。これらのフォーラムの多くは、かつて他のブランドに特化していましたが、現在は中国の自動車メーカーに焦点を当てています。

カーマニアはBYDの価格設定に惹かれています。特にAtto 3は、現代自動車のコナEVや起亜自動車の Niro EV、EV3よりも約1000万ウォン安いからです。Naver最大のBYDグループの1つでは、さらに手頃な価格になると予想されているBYD Dolphinハッチバックの発売を心待ちにするユーザーの書き込みも見られました。

匿名の職場向けフォーラムであるBlindでは、BYDを支持する投稿が1万2000回以上の閲覧数を記録しました。長年現代自動車と起亜自動車のファンであった投稿者は、BYDの市場参入により競争が激化し、結果的にすべての消費者の価格が下がる可能性があると主張しました。

BYDの参入を支持しない声も
しかし、韓国のすべての人がBYDの韓国市場参入を歓迎しているわけではありません。中国製の自動車が韓国の国内自動車産業に与える影響について懸念を表明する声もあります。

LGディスプレイの従業員がBlindに投稿しました。「私はBYDの車を運転する人を避けます。中国のEVを購入することは、現代自動車、起亜自動車、そしてLGエネルギーソリューションにとっても脅威です。これは、自国の企業への裏切りではないのでしょうか？」

この意見は議論を巻き起こし、特に最良の取引をする際には、ナショナリズムが消費者の選択を左右するべきではないと反論する声もありました。一方、中国の自動車はまだ韓国で完全に信頼されているわけではないものの、その手頃な価格と品質から検討する価値があると認める声もありました。

半導体材料メーカーFSTの従業員は、韓国では社会的地位が車のブランドや価格としばしば関連付けられていると指摘しました。それでも、彼らは中国のEVの品質向上を認めました。